2010年01月28日
利益について考える
ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか
(単行本)
エイドリアン・J・スライウォツキー (著),
中川 治子 (翻訳)
ビジネス書でありながら、若いスティーブが賢人チャオから「利益(プロフィット)」
について学ぶ物語になっていて、非常に楽しく、そしてわくわくしながら読むことができた。
毎週土曜日に授業が行われ、その授業ごとに新たな利益モデルを学んでいくストーリー。
最終的には、利益を実現する23の方法を語るのだ。
なかでも印象深かったのは、「物理学が物理のエネルギーについて教えてくれるように、
利益は経済のエネルギーを教えてくれる。利益がないということはエネルギーがない
ということ。収益を追求するとは、高い利益はどこでどのように発生するかを常に問いかけ
ながら、考えを日々変えていくことだ。」という一説。
そして、難問に取り組むつもりで利益について考えるではなく、考古学者や科学者
になったつもりで、「利益がどこで発生するか?」を楽しむのだと。
一つ一つのビジネスモデルが自分や顧客にどのように当てはまり、何が活用できて何が
活用できないのか、を考えながら読むことでかなり頭を使った。このような利益のフレーム
ワークを持つことの意味とパターンを理解できたことは大きな収穫だったと思う。
ライトな読み口でありながら、経営者にとっては深い内容だ。一度、通読して終わり
というより、何度も読み込む価値がある。