安東邦彦のマーケティング研究室

コラム

2011年11月02日

2011年週刊東洋経済「生損保特集号」:存在価値を問われる損保代理店

2011年10月に発売されました、週刊東洋経済「生保・損保特集」(10月発売:P.86~P.89)で執筆させていただきました。下記は内容の一部を要約したものです。全文は是非、週刊東洋経済でご確認下さい。

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チャネル多様化時代のプロ代理店
ネット通販、銀行窓販売の猛攻はいまさら言うまでもありません。販売チャネルが多様化し、競争が益々激しくなる業界で、今こそプロ代理店は原点に立ち返るべきなのです。

そもそも保険代理店は、何のために存在するのでしょう。その存在は、決して保険を売るためのものではないはずです。お客様が抱える問題を解決することにこそ、保険代理店の存在価値があると考えられます。

求められるのは課題解決
お客様の問題解決に重きを置くなら、営業担当は、あるときはその道の専門家として豊富な知識を提供し、またあるときはコンサルタントとして全体を俯瞰するような態度が求められます。

しかし、まだまだ営業現場では、「売り込み」中心のアプローチが数多く見受けられます。ここに問題解決の視点はほとんど見られません。

いま顧客の支持を集めているのは、いずれも売り込まないスタイルの販売チャネルです。かつ「少しでも安い保険料」「公平で身近な金融相談」などといった解決策を提供しています。

そんな時代だからこそ、保険代理店には、お客様の問題を解決するための情報提供が求められているのです。

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<匿名座談会>
週刊東洋経済の人気企画「匿名座談会」も、昨年に引き続き企画に携わらせていただきました。
保険代理店4社が、匿名で保険代理店経営、そして、今後の保険業界について、ストレートな意見をぶつけ合っています。こちらにもご注目ください。

ご興味のある方は、是非! Amazonで購入できます。



bms_thanks at 10:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年05月10日

ビジネスの地殻変動/販売から購買の時代へ

本当の意味で、顧客の購買活動が大きく変化していることを実感します。
そしてこの「購買行動の変化」には、現代的ともいえる特徴が見て
とれます。

この変化は様々なビジネスの販売方法に影響を与えるのではない
でしょうか。

以下で簡単にご紹介しておきます。

たとえば、顧客がプラズマテレビを購入したいと考えたときに、以前
なら、事前に友人・知人や家電量販店で情報を集め、値切り交渉を
して購入する程度のものでした。

しかし、現代はインターネットで様々な商品性能を比較し、口コミサイト
の評判を入手し、価格比較サイトで最安値をチェックして、その上で、
家電量販店で値引き交渉をするのです。

ですから、顧客が購買行動を起こした瞬間というのはもうすでに、
「どの商品」を「誰から買うのか」を決めている
、というケースが増えて
います。

つまり「購買行動の変化」とは、顧客の情報感度の高まりにより、どの
商品がお得なのか、どの販売店がよいサービスをしているのか、という
ことを事前に情報収集をし、比較検討した上で、購買を決定する
傾向を強めているということです。

一言で表現するならば、
「販売の時代」から、「購買の時代」になったと考えてよいでしょう。
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主導権は顧客にあるのです。

だからこそ、今までと同じ考え方や手法でマーケット開拓を試みたと
しても、なかなかうまくいくものではありません。

それでは、これからの新規開拓に必要なものはなんなのでしょうか。
多くのライバルと価格やサービスの競争を続けていくべきなのでしょうか。

いいえ、そうではありません。

これから求められるのは、「顧客に選ばれるためのブランドづくり」
を意識した取り組みなのです。



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2010年04月16日

マーケティングの必要性とは?

私は常々「どのようなビジネスにもマーケティングが必要」だということを
お伝えしています。
では、そもそも“マーケティング”とは何なのか? まずは、マーケティング
の定義をご紹介しておきましょう。

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【マーケティングの定義】
マーケティングとは、顧客に向けて価値を創造し、伝達、提供し、組織及び
組織を取り巻くステークホルダーに有益となるよう顧客との関係性をマネジ
メントする組織の機能及び一連のプロセス」
(アメリカ/マーケティング協会)
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これはつまり、「顧客を思想的な基盤として、外部市場環境にいかに創造的
に適応するかを問う、経営思想であり、方法論」です。

さらに、かみ砕いて言うなら、「顧客のニーズに応えて、利益をあげること」
と置き換えることが出来ます。

ですから、皆様が日常的に努力工夫されていること自体がマーケティング活動
の基本であると言えるのです。

そして、このマーケティングへの取り組みを経営に活かすために、重要だと
考えていることがあります。それが、企業経営の戦略です。

「経営の戦略」というのは、端的に言ってしまえば「予測力」です。
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素晴らしい商品の発掘、すぐれた販売力、そして、組織を拡大に導くという
ことも非常に重要ではありますが、向かうべき方向性が間違っていたのでは、
その努力は報われません。

変化が激しい業界で経営の舵取りをするためには、業界やマーケットと向き
合いながら、その変化を敏感に感じ取り、将来を予測することが必要不可欠
なのです。

そして、この予測をもとにマーケティングを行うことで、一歩先を見据えた
経営に取り組んでいけるのです。



bms_thanks at 10:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年03月03日

ポジショニングの重要性とは?

今回は、ブランドを形成する上で、非常に重要なウエイトを占める
「ポジショニング」について、ご紹介したい。
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今までに、「ポジショニング」という言葉をお聞きになったことがある方、既に
意識して取り組まれている方、など様々だろう。

簡単に言ってしまえば、皆さんが「どのような顧客」に「どのような強みを
発揮するか」
ということだ。

顧客に対するサービスを考える際に、全ての顧客が喜ぶサービスを設計
したくなる。しかし、誰にでも当てはまるサービスというのは、特徴のない、
どこにでもあるものになりがちだ。

ブランド形成を考える場合、特徴なり、個性なりを打ち出すことが必要となる。

例えば、会計事務所においても、新規設立企業に対して、明確な差別化サー
ビスを打ち出している事務所が成長している。また、相続案件に特化したサ
ービスを提供することで、独自のマーケットを形成している事務所もある。

だからといって、「特定の顧客に絞り、特定のサービスをしろ」と言ってい
るわけではない。

皆さんが「得意なサービスは何なのか」「信頼してもらえる顧客層は?」
ということを考え直してみていただきたいのだ。

その上で「顧客にどのような印象を与えたいのか」「顧客にどのように満足して
ほしいのか」をじっくりと考えることで、

皆さんのサービスの「ポジション」が明確になる。
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そして、「理想とする印象」と「現状」にギャップがあるならば、今すぐ
「リポジショニング」が必要かも知れない。



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2010年01月13日

ブランドの土台となるものは?

前回のコラムで、小さな会社がブランドを構築するために重要なことは、
「経営者の決意」や「ミッション」であり、それを顧客に伝える努力の必要性
についてお伝えした。

すると、いくつかご質問を頂いたので、今回はそのご質問にお答えしたい。


その質問とは、
『お客に伝える「経営者の決意」とはどのようなものなのか、具体的に
教えて欲しい。』というもの。

真剣に情報提供に取り組もうとされている質問。そこで、私が知っている事例を
2つご紹介したい。

【事例1:社会保険労務士事務所】
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この方は、住み込みで働きながら、大学に通っていたそうだ。その住み込みの
バイトは、残業代もなしにこき使われ、労働者の権利なんてものが、そこには
存在しなかった。
そんな時、大学の授業で「労働基準法」というものの存在を知り、「労働者
には権利があり、その権利は法律で認められている」ということを理解した時、
衝撃が走ったそうだ。
それから、社会保険労務士の資格を取得し、労働者、そして経営者に対して、
「お互いの権利を尊重しあう組織づくり」について指導する仕事をしている。

【事例2】リスクコンサルタント・保険販売
──────────────────────────────────
この社長は、製造業の総務部門で働いていた。その業務内で、事故やリスクに
対しての保険を活用したリスク対策も行っていたそうだ。

そんなある日、1人の労働者が機械に巻き込まれ、命を失った。そして、
その出来事による、遺族の悲しみや会社の脱力感など、失うものの大きさを
目の当たりにした。
その時、保険で補償できるのは、事故が起こった後の金銭的なものに限られる。
本当の意味でのリスク対策には、事故が起こらないための対策と、起こって
からの対策の両輪が必要だと実感した。
その後、リスクマネジメントを真剣に学び、現在は、企業にリスクマネジメント
の大切さを伝える指導・研修を行う仕事をしている。

    ↓      ↓      ↓ 

このように、
「なぜ、現在の職業についているのか」「何を伝えたくて、仕事を続けているのか」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ということが明確になると、顧客に対しての報発発信力は非常に高まる。

是非、一度立ち止まって、ご自身と向き合って、「なぜ、この職業を続けているのか?」
という質問に対する答えを考えてみて頂きたい。

そして、その「経営者の決意」や「ミッション」をホームページで・メルマガ・
ニュースレター・レポートなどに掲載して、顧客に発信していく。

すべての顧客が共感してくれるわけではないが、その思いに共感した顧客を
少しずつ増やす努力をすることが、ブランドをつくるための第一歩だ。



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